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ヘルツォーク&ド・ムーロンだった

昨日貼った北京オリンピックのスタジアムのデザインはヘルツォーク&ド・ムーロンだそうだ。知らんかったがそういわれれば。テムズ河畔のTATE MODERNや、南青山の(違法建築)プラダのショップで知っている人も多いだろう。

スタジアムについては、ここに日本語の詳しい記事がある。
http://www.peoplechina.com.cn/maindoc/html/200401/teji-2.htm
メーンスタジアムの「中国国家体育場」のプランが決定した。それは、中国とスイスの建築士が共同設計した「鳥の巣」案である。

2002 年11月、中国建築設計研究院は、スイスの建築事務所と協力して設計連合体を設立し、メーンスタジアムの設計コンクールに参加することを決めた。中国側の設計は、李興鋼氏を主設計士とすることが決まった。スイス側から設計に参加したのは、「建築の世界のノーベル賞」と言われるプリッカー賞の2001年受賞者である建築家、ジャック・ヘルツォークとピエール・ド・ムーロンの両氏である。

あくまでも中国先導の形での合作ということのようだが、各所にテクスチャーにこだわった斬新な仕様が施されているのは、ヘルツォーク&ド・ムーロンの真骨頂というべきだろう。
外観から見れば、この巨大なスタジアムは、木の枝で編んだ鳥の巣と非常に似ている。赤黄色のお碗の形をしたスタンドは、北京・故宮の黒灰色の城壁内に屹立する赤い壁の雄大な宮殿にそっくりだ。「鳥の巣」を構成する灰色の鋼鉄製ネットの形は、遠い昔の商(殷)代の彩陶文化を再現したもののように見える。

建築の材料の制約から、これまでのスタジアムには強い光の影ができ、ゲームの中継や試合そのものに一定のマイナスの影響をもたらしてきた。しかし「鳥の巣」は、半透明の材料を採用し、これを通って光線が柔らかくなり、光の影がもたらす影響を避けることができる。

また、開閉できる移動式の屋根も、この「鳥の巣」のもう一つの特色である。それを閉めると、スタジアムは密封された全天候型のグラウンドになる。専門家の話では、「鳥の巣」は完成すれば10万人を収容でき、世界で最大の開閉式屋根を持つスタジアムとなるそうだ。

ただ、華やかなイベントとともに着工したこの施設も、いまのところ7月末に工事が中断したまま。やはり、デザインの落とし込みが難しいようだ。(だからできる前からあんまりぶち上げなさんな)
当初の予定では、これら三つの施設には、最新の技術が用いられるなど、デザイン重視の建設が難易度を高めた一方で、安全面の機能が重視されていないと指摘されてきた。そのため、北京市発展計画委員会は、開閉式屋根の建設中止や鋼材消費量の削減などを通じて、五輪施設建設の「スリム化」計画を実施。現在までに具体的な成果が出始めているとしている。
いきなり、開閉式屋根がなくなり世界最大とはいえなくなってザンネンでした。やっぱり出たか安全性への疑問、南青山の物件もこれをクリアしたらあのデザインにならなかったというもっぱらのウワサだし。さあ、どこまで彼らのデザインコンセプトを生かした施設になるのか、ちょっと意地悪くも楽しみである。


■ヘルツォーク&ド・ムーロンは、この20日にリニューアルオープンしたニューヨークMoMAのコンペの最終選考にも残っている。ちなみに採用されたのは日本人アーキテクトの谷口吉生さん。http://www.moma.org/expansion/charette/architects/
by radionova | 2004-11-27 00:13 | Olympic
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