今回、野球とソフトボールが2012年のオリンピック正式競技から除外されたことは結構衝撃的なニュースだ。というのも、1936年にポロが外れてから、オリンピック競技は増えることはあっても減ることはなかった。それまでは正式競技は結構流動的だったのに。 第二次大戦後は、大会はひたすら拡大を続けてきた。政治的理由やマーケティング的理由から採用された競技も少なくないだろうし、効率的な運営のために大会をスリム化することは、オリンピック自体が生き残っていくためにも必要なことなのだろう。野球とソフトボールが、そのスケープゴード的な端緒となってしまったのは、私たちとしてはちょっとつらいものがある。特にソフトボールの選手や関係者たちは気の毒だ。 オリンピックプラスさんのところで分かりやすいデータに整理されているが、野球とソフトボールはNOCの参加率が55%前後(それに盛んな地域は偏りがあるだろう、プロ選手をかかえる米国は不熱心だし)だったり、やはり振り落とされても文句が言えない数字が出ている。 実際、アトランタ・ブレーブスのホーム球場であるターナーフィールドがメインスタジアムになった1996年のアトランタ大会こそ野球は花形競技のひとつだったが、その後ははっきり言ってお荷物的な扱いだ。 昨年のアテネオリンピックでは、上の写真のような荒涼とした風景、申し訳程度の観客席の球場をある意味新鮮に感じた人も多いだろう。野球の予選会場は、アテネ中心地から鉄道で小一時間かかる旧空港跡においやられていた。2000年のシドニー大会では市内から40キロも離れた何もない町が野球場だったのだ。この施設を運営しなくて済むだけでも随分な効率化になるのだろうと思うと、納得するだけにちょっと悲しい。
by radionova
| 2005-07-10 00:36
| Olympic
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