ソースがニッカンスポーツしか見つからないのだが、10月1日付けでJOC事務局内に「オリンピック招致推進室」が設置され、室長に総務部部長代理国際担当の中森康弘氏が就任したということ。JOCは、9月に英国オリンピック協会とパートナーシップ協定を締結しており、もちろんこのパートナーシップを通して招致のノウハウも取得したいという考えのようだ。 東京都の「東京オリンピック招致準備担当」(企画調整部内に設置)は3日に本格始動。招致戦略や計画への助言を行う外部専門委員の人選が7日に決まり、就任への打診を始めたということだ。楽天のオーナー三木谷浩史、柔道の古賀稔彦、マラソンの瀬古利彦、TV界からテリー伊藤、エッセイスト桐谷エリザベス、立教大教授で観光学の岡本伸之など10名がリストアップされているという。 ソースの読売新聞で名前があがっているのはこれだけなので何ともいえない部分もあるが、元選手2人はいいとしてあとのメンバーは何よ。特に、石原知事の強い意向で白羽の矢が立ったという三木谷は、スポーツというものへの本質的な愛のなさがファン層にバレてきてしまっているのが痛い。スポーツを冷徹にビジネスとして考えられる人材としての評価なのかもしれないが(もちろん厭味です)。 石原知事は、定例記者会見などで「オリンピックは国家事業」と繰り返しており、オリンピック誘致という事業推進のメリットを国家レベルで考える必要をアピールしている。前回、東京でオリンピックが開催された時は、現在発展しつつある北京でのオリンピック開催と同じ意義を持つものであったが、次は東京だからこそ、国家的レベルでのオリンピックへの貢献が提示できる、そこが開催意義だというわけだ。そういうコンセプトがあるなら、よく考えてスタッフ構成してくださいw。 JOCとしては、今年12月のJOC理事会で国内立候補地の選考手順を決定して、立候補した都市には公平に情報提供やアドバイスをしていくということだ。今のところ、熱い福岡に対して東京が余裕であしらっていて、早くから誘致の話が出ていた札幌はまだ様子見という状況のようだが、今後の展開が楽しみだ。 このあたりの話は、オリンピックプラスさんのところが「日本・夏季五輪招致へ」というカテゴリで考察しておられるので、そちらがとても参考になる。オリンピックプラスさんが言うように、福岡は『福岡、九州に五輪を招致するという理念は何か』という点をIOCに通じるレベルで提示できるかどうかにかかっているだろう。 福岡の誘致は九州圏という広域での開催という話であるが、東京のほうも神奈川や埼玉を含めた東京圏での開催を前提にしている。ちなみに、前回の東京オリンピックでは、ボートは戸田漕艇場、ヨットは相模湖、近代五種や射撃は朝霞、所沢、馬術は軽井沢、ヨットは江ノ島、葉山、バレーボールは横浜などで開催されている。 ・ヨミウリウイークリー記事 「石原五輪」招致 成功の鍵は多摩大改造 この前のアテネオリンピックでは15億ドルの警備費を費やして会場の周辺にはパトリオットミサイルまで配備され、開会式の時間帯には空港の利用も制限された。その前のソルトレークオリンピックでは、911のテロ後でもあり納入業者でさえ隠密行動をとる必要があったという。シドニーオリンピックでは、地域の学校がすべて休校になり街をあげて大会をサポートした。オリンピック開催都市は、大会期間中は都市機能をオリンピックに捧げる必要がある。東京だからこそ、できること、難しいこともあるはずだ。
by radionova
| 2005-10-10 14:22
| Olympic
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